📊資金調達を実施したプロジェクトまとめ(2026年6月2日〜2026年6月8日)
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目次
2026年6月2日~2026年6月8日で資金調達を発表したプロジェクトをまとめました。
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プロジェクト一覧(8プロジェクト)
@MobiusExchange | 戦略投資(金額未公開)| 2026年6月2日
@Amberdataio | M&A — @KaikoData が買収 | 2026年6月2日
@Redefind_io | M&A — @WTWcorporate が買収 | 2026年6月2日
@helium_mobile | M&A(買収者非公開)| 2026年6月2日
@wasabicard | $10M(プレA・累計)| 2026年6月3日
Paypercut | €5M(シード)| 2026年6月3日
@K25dotai | $6M(戦略投資)| 2026年6月4日
@mintscanio | M&A — Cosmos Labs が買収 | 2026年6月4日
Mobius(@MobiusExchange)
Mobiusは、公開VCデータ上ではDeFiカテゴリのプロジェクトとして掲載されており、YZi Labs、Finality Capital、L2 Iterative Venturesなどが参加した戦略ラウンドを実施しています。 プロダクトの中核は複数の取引プロトコルにまたがるユーザーポジションを、単一のマージン階層で管理するDeFiインフラです。
💸調達:戦略投資(金額未公開)
👥投資家:@yzilabs, @FinalityCap, @l2iterative, @therollupco, @snzholding, @_inceptioncap, @ContributionCap 他
📅発表日:2026年6月2日
Amberdata(@Amberdataio)
Amberdataは、暗号資産のマーケットデータ、オンチェーンデータ、DeFi・デリバティブデータをAPIで提供する機関投資家向けデータインフラ企業です。Kaikoによる買収により、両社の市場データ、分析、指数、データ配信基盤が統合される形になります。 Kaikoはこの買収を、機関投資家向けデジタル資産データ業界における重要な統合案件と位置づけています。 暗号資産データ市場では、取引所データ、オンチェーン分析、指数、リスク管理を一体で提供できるプレイヤーの価値が高まっており、Amberdata買収はその再編を象徴する案件です。
💸調達:M&A — @KaikoData が買収
📅発表日:2026年6月2日
Redefind(@Redefind_io)
Redefindは、暗号資産・デジタル資産向け保険商品へのアクセスを提供する、Webベースのエンドツーエンド保険プラットフォームです。WTWは、デジタル資産保護サービスを強化する目的でRedefindを買収しました。 同社は、暗号資産の盗難・紛失・回収リスクなど、従来の保険商品ではカバーしづらかった領域に対応するソリューションとして位置づけられています。 大手保険ブローカーであるWTWの参入は、暗号資産リスクがニッチな個人向け商品から、機関投資家・企業向けリスク管理市場へ移行しているサインです。
💸調達:M&A — @WTWcorporate が買収
📅発表日:2026年6月2日
Helium Mobile(@helium_mobile)
Helium Mobileは、HeliumのDePIN型ワイヤレスネットワークを活用したモバイル通信サービスです。公開情報では、元米大統領候補Andrew Yang氏が関わるNoble MobileがHelium Mobileを買収したと発表されており、買収条件は非公開です。 この買収で、Helium Network自体の運営やネットワーク機能は維持される一方、消費者向け通信サービスとしてはNoble Mobile傘下で展開されるとされています。 これはDePINプロジェクトの通信ネットワーク部分と、実際のMVNO・消費者向けサービス部分が分離・再編される動きとして見た方がよさそうです。
💸調達:M&A(Noble Mobileによる買収)
📅発表日:2026年6月2日
WasabiCard(@wasabicard)
WasabiCardは、グローバル企業向けにカード発行、国際ペイアウト、決済、セトルメントを提供するステーブルコイン決済インフラです。公式サイトでは、ステーブルコインを基盤にしたボーダーレス決済プラットフォームとして説明されています。今回のPre-A完了により累計調達額は約$10Mとなり、資金はカード発行、ペイアウト機能、国際展開、規制対応の強化に使われる予定です。 ステーブルコインを「投資」ではなく、実際のカード決済・法人送金・越境ペイアウトに落とし込むインフラ案件として、実需寄りの決済テーマに分類できます。
💸調達額:$10M(プレA・累計)
👥投資家:Avenir Group, Vernal Capital, Vision Plus Capital, 01VC
📅発表日:2026年6月3日
Paypercut
Paypercutは、オンライン加盟店が中東欧地域のカード決済、現地決済、BNPL、決済リンク、QR、多通貨請求を単一統合で扱えるようにする欧州フィンテックです。今回、Concentric、Passion Capital、Araya Venturesが共同リードする€5Mシードを調達し、累計調達額は€7Mとなりました。 同社はCEE地域のクロスボーダー決済を重点領域としており、アイルランド中央銀行へのEMIライセンス申請も進めています。 Paypercutは純粋な暗号資産プロジェクトというより、伝統的決済の加盟店基盤にステーブルコイン決済レールを重ねる「ハイブリッド決済インフラ」となっています。
💸調達額:€5M(シード)
👥投資家:Concentric, Passion Capital, Araya Ventures, SMOK Ventures, Portfolio Ventures, BrightCap Ventures, BlackWood, SABAH.fund, MFG Invest, Main Set, Matt Doka
📅発表日:2026年6月3日
K25.ai(@K25dotai)
K25.aiは、AIネイティブなライブ配信型予測市場、特にゲーム・eスポーツ領域の「watch-to-predict」体験を狙うプロジェクトです。NewGenIVF Groupからの戦略投資により、総額$6Mのコミットメントを確保し、評価額は$100Mとされています。 報道では、K25.aiはAIネイティブなライブストリーミングおよび予測市場プラットフォームとして説明され、NewGen側は追加$4M投資により持分を6%へ引き上げています。
💸調達額:$6M(戦略投資・うち最終トランシェ$4M)
👥投資家:NewGenIvf Group Limited
📅発表日:2026年6月4日
Mintscan(@mintscanio)
Mintscanは、Cosmosエコシステムで広く使われるブロックチェーンエクスプローラーで、Cosmostationが運営してきた主要インフラです。Cosmos LabsはMintscanを買収し、同時にソウル拠点のCosmos Labs Koreaを設立しました。 報道では、MintscanをSkip、IBC Eureka、Cosmos Hub開発と連携させ、Cosmosエコシステムの中核インフラを強化する狙いが示されています。
💸調達:M&A — Cosmos Labs が買収
📅発表日:2026年6月4日
今週は合計8プロジェクトの動向が発表されました。今週の最大の特徴は、大規模な資金調達よりも、業界の勢力図を塗り替える「戦略的M&A(買収)」が爆発した点にあります。全8件のうち半分にあたる4件がM&Aとなり、Web3インフラの成熟と既存大手によるインフラの囲い込みが臨界点を迎えています。
今週の主要なトレンドは、以下の3つの大きな波に集約されます。
- メガプレイヤー主導の「M&Aの嵐」と業界再編:今週は各ジャンルの重要インフラが次々と買収されました。データ領域ではKaikoが機関投資家向け大手Amberdata(@Amberdataio)を、CosmosエコシステムではCosmos Labsが必須エクスプローラーのMintscan(@mintscanio)をそれぞれ買収し、基盤の統合を進めています。 さらに、伝統的な大手保険ブローカーのWTW(ウィリス・タワーズ・ワトソン)がクリプト保険のRedefind(@Redefind_io)を買収したほか、DePINの代表格であるHelium Mobile(@helium_mobile)のサービス部門が買収されるなど、これまでにないレイヤーでの業界再編が起きています。
- 「実需」に特化したハイブリッド決済インフラ:ステーブルコインを実際のカード決済や法人送金に落とし込むWasabiCard(@wasabicard)がプレAラウンドで累計1,000万ドルを確保。また、中東欧地域でEMI(電子マネー)ライセンス申請を進めるPaypercutが500万ユーロを調達するなど、純粋なWeb3プロダクトというよりも、伝統的な金融レールにステーブルコインを融合させる「実需決済」への資金流入が際立っています。
- AI×予測市場のマネタイズ具体化:前週に続き、AIネイティブなeスポーツ予測市場を展開するK25.ai(@K25dotai)がNewGenIVFから追加資金を呼び込み、戦略投資で計600万ドルを確保(評価額1億ドル)。「Watch-to-Predict(観て予測する)」というエンタメ領域でのクリエイター経済圏の構築を着実に進めています。
💡 注目の動き・要チェックプロジェクト今週は派手なエアドロップ案件よりも、裏側のエコシステムを支える「マージン(証拠金)管理インフラ」のMobius(@MobiusExchange)に注目です。YZi LabsやFinality Capitalなど目の肥えた有力VCが戦略ラウンドに名を連ねており、複数プロトコルのポジションを一元管理する次世代DeFiの黒幕として、今のうちにプロダクトをチェックしておく価値があります。
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この記事を監修した人

新井 進悟
株式会社ロクブンノニ 代表取締役
2013年に東京理科大学大学院(経営工学専攻)修了後、Web・アプリ・広告業界の複数社でエンジニア、データサイエンティスト/データアナリストとして従事。2017年頃から仮想通貨・ブロックチェーン領域に携わり、2018年1月に株式会社ロクブンノニを設立、同年2月にブロックチェーン特化型メディア「Crypto Times」をローンチ。業界歴は約9年。DeFi・L1/L2プロトコル・トークノミクス・ZKP・国内外の規制動向を専門領域とし、自身でもオンチェーンでの資産運用・リサーチを日常的に行う。数百本以上の記事執筆・監修を担当し、国内外カンファレンス登壇、DeFi資産運用セミナー講師、KOLアンバサダープログラム運営など実績多数。
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