Nado DEXとは|使い方・エアドロップ参加方法とInk上の統合マージン型CLOB DEXの実態
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- 進行中
- タスク
- 対応チェーン
- カテゴリ

目次
NadoはKraken系のL2「Ink」上の板取引所(CLOB DEX)です。現物・無期限先物(perp)・貸借を1つの口座にまとめ、担保にはトークン化された米国株や金も置けます。誰でも口座を作れる公開ベータの段階で、Nado自身のトークンは未発行です。
Nadoとは|運営はKrakenでなくSpira Arc
NadoはKraken本体のサービスではありません。規約(2026年8月26日版)が記す運営主体はSpira Arc Inc.で、Kraken自身の規制対象商品とは保護の範囲が違います。
画像:Nado公式サイトのスクリーンショット(2026年9月9日撮影)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| チェーン | Ink(Kraken系のOptimism Superchain L2) |
| カテゴリ | 現物・perp・貸借を1口座で扱う板(CLOB)型DEX |
| 運営 | Spira Arc Inc.(準拠法はパナマ共和国法・強制仲裁) |
| ステージ | 一般公開(公式表記はベータ運用) |
| 自社トークン | 未発行(関連トークンはInk Foundationの$INK) |
公式トップは「Krakenを作り、INKを立ち上げたチーム」を名乗りますが、実体は2025年7月8日にInk Foundationへ移ったVertex Protocolのチームと取引スタックです。VertexはVRTXトークンを廃止し、保有者にはINK総供給の1%が割り当てられました(配布はTGE後)。The Blockによれば、VRTXは2023年11月の上場から移行発表までに98%下落しており、好調を背景にした統合ではありません。
最新情報・直近の動き
$INKのTGEは2026年9月9日時点で未実施で、直近の動きは現金報酬の追加と担保の拡張が中心です。
| 日付 | できごと | 出典 |
|---|---|---|
| 2026-08-03 | 週次USDT0現金報酬「Nado Rewards」開始(週最大10万ドル・出来高連動) | Nadoアプリ |
| 2026-06-09 | 米国株トークン(xStocks)を統合マージンの担保に受け入れ開始 | CoinTrust |
| 2026-05-21 | Season 2開始(招待コード制を撤廃し、ポイント発行を出来高連動に変更) | Nado公式ドキュメント |
現物もperpも1口座で回す統合マージン
統合マージンとは、現物の残高・perpの建玉・借入・未実現損益をひとつの口座で計算し、必要な証拠金を減らす仕組みです。現物を買い持ちしていれば、perpの売り持ちに必要な証拠金がその分減ります。
画像:Nado公式ドキュメントより(2026年9月9日取得)
注文の突き合わせは運営のオフチェーンシーケンサーが5〜15ミリ秒で処理し、約定はまとめてInk上で決済されます。シーケンサーは資産を預からず、担保はスマートコントラクトに置かれたままです。
担保に置ける暗号資産は、USDT0・USDC・wETH・kBTCの4種類です。これに金のXAUT0とトークン化米国株が加わります(上場9銘柄のうちwAMZNxとwMSFTxは重みが0で、担保には数えられません)。株を売らずに担保のまま暗号資産の建玉を持てます。
株トークン自体はxStocksの枠組みです。同じ担保設計はOndo Perpsも2026年7月に打ち出しています。
口座の資産はそのままでも金利を生み、2026年9月9日の預入年率はUSDCが0.80%、USDT0が0.40%でした。
板に流動性を出す側へ回るNLPという金庫もあります。USDT0を預けると、マーケットメイクと清算の損益を引き受ける持分を得て、その持分は担保にも数えられます。同日のAPR表示は約6.4%でした。
Nadoの手数料・レバレッジと清算までの距離
既定の手数料はテイカーが0.035%、メイカーが0.01%です。30日の出来高が増えると段が上がり、最上段ではメイカーは受け取る側に回ります。
| 30日出来高 | テイカー | メイカー |
|---|---|---|
| 0ドル(既定) | 0.035% | 0.010% |
| 2,500万ドル | 0.030% | 0.005% |
| 10億ドル | 0.015% | -0.008%(受け取り) |
段の閾値は公式ドキュメントの画像表(2026年9月9日取得)の抜粋で、同ドキュメント本文の計算例(最上段50億ドル)とは食い違います。
清算されると1 USDT0が清算執行者へ渡り、建玉を持ち続ける間は資金調達率(ファンディング)が動きます。
画像:Nadoアプリ(取引画面)のスクリーンショット(2026年9月9日撮影)
レバレッジの上限は銘柄ごとに違います。2026年9月9日の公式APIではBTC-PERPとETH-PERPが50倍、SOLと主要通貨ペアが40倍、多くのアルトコインが10倍で、最小は2倍でした。現物は、公式ドキュメントでは最大5倍です。
公式ドキュメント本文は、いまも上限を「最大20倍」と書いています。実際のアプリと公式APIが返すのは50倍です。50倍では証拠金が建玉の2%なので、20倍を前提に清算までの値幅を見積もると、実際の余裕は半分未満になります。
👉 手数料の段と銘柄別のレバレッジ上限を公式アプリで確認する
日本から使えるかどうか
規約の制限地域は米国・カナダ・パナマ共和国と、ロシア・イラン・北朝鮮などの制裁対象国で、日本はこの列挙に含まれません。ただし、公式が「日本から使える」と書いているわけではなく、列挙にないだけです。
公式ドキュメント側の制限地域ページは米国とカナダを「閲覧のみ可」としており、規約と食い違います。所在地を偽ってVPN経由で使うのは規約違反です。
外から確認できない部分
第三者によるスマートコントラクト監査の報告書は、2026年9月9日時点で公式ドキュメントにも公式GitHubにも見つかりません。KYCの要否も、公式の記述は見つかりません。
Nadoのポイント・現金報酬と$INKエアドロ
参加できる報酬は4本立てです。このうちNadoポイントは自社トークンではなく、$INKへ交換されると書いた公式文書もありません。
| プログラム | もらえるもの | 条件・期限 |
|---|---|---|
| Nadoポイント(自社) | Nado Points(譲渡・売買はできない) | ウォレット接続で誰でも(週次エポック制・期限の定めなし) |
| 週次USDT0報酬(自社) | USDT0(現金) | 対象取引の出来高シェアで配分(テイカー60%・メイカー30%・建玉10%) |
| xPointsブースト(xStocks・第三者) | xPoints | Nado上でxStocksを保有すると25%上乗せ、取引で最大30% |
| 紹介コミッション(自社) | 手数料の一部をUSDT0で還元 | Level 0は0%(被紹介者3人・30日紹介出来高250万ドル・自己出来高20万ドルでLevel 1) |
画像:Nadoアプリ(Rewards)のスクリーンショット(2026年9月9日撮影)
週の初めに5万ドルが無条件で開きます。残る5万ドルは週間の対象出来高が10億5,000万ドルを超えた分から線形に解放され、24億5,000万ドルで満額になります。9月7日に始まった週は、9日時点で4億2,500万ドル=満額条件の17%で、起点にも届いていません。開いているのは無条件の5万ドルだけです。
ポイントの週次プールも出来高連動で、下限30万〜上限95万ポイントのうち、7日平均の出来高からの見込みは約32万6,000ポイントで、下限のすぐ上でした。ウォッシュトレードと判定されると配分は減るか0になります。
公式の報酬APIには、アドレスごとにInkエアドロを照会する経路があります。$INKとの関係で確認できるのはそこまでで、交換比率も配布日も公表されていません。
週次USDT0報酬の仕様は公式ドキュメントに項目がなく、アプリ内のFAQにしか書かれていません。告知なく条件が変わり得ます。
他のperp DEXと比べたNadoの使われ方
累計ユーザーは104,390人ですが、2026年9月9日に取引したのは1,572人=累計の1.5%です。同日の24時間出来高は約2億5,200万ドルで、そのうち現物は27万ドルほどでした。
編集部の測定: 出来高・ユーザー数・板の数値は、2026年9月9日にNadoの公式API(api.prod.nado.xyz)と公式アプリの画面から取得しました。
2026年1月31日は累計35,899人・当日4,488人でした。累計は3倍近くに増えた一方、当日の取引人数はむしろ減っています。
| 項目(2026年9月9日) | Nado | Hyperliquid | Lighter | edgeX |
|---|---|---|---|---|
| 24時間出来高 | 2億5,370万ドル | 79億6,691万ドル | 12億1,355万ドル | 11億5,525万ドル |
| 建玉 | 8,441万ドル | 152億3,682万ドル | 11億4,893万ドル | 5億9,508万ドル |
| perp上場ペア数 | 72 | 402 | 208 | 223 |
数値はCoinGeckoのデリバティブデータで揃えました。規模ではHyperliquid・Lighter・edgeXと桁が違います。
画像:Nadoアプリ(Markets/Spot)のスクリーンショット(2026年9月9日撮影)
ただし主力銘柄の板は薄くありません。同日のBTC-PERPは中値から±0.5%に片側1,000万ドル超の注文が並び、1万ドルの成行注文の滑りは0.1ベーシスポイント未満でした。
ここまでの数字では、損失は見通せても報酬は見通せません。損失は自分が選んだ倍率と建玉の大きさでその場で決まります。報酬は週次プール内の自分のシェアと、交換比率も配布日も出ていない$INKに左右されます。
しかも報酬は、出来高が伸びれば総額も増えますが、分け合う相手も増えます。1口座で全部という設計も、現物の板が24時間で27万ドルしか動いていない以上、いまの使い道は「株を担保に置いたままperpを建てる」用途に寄ります。板の速さと担保の幅は誰でも測れますが、監査報告は見つからず、対象地域の扱いは公式の中で食い違ったままです。
Nadoの使い方|入金から出金・紹介コードまで
口座の作成に招待コードは要りません。
Nadoの入金|Inkへの資金移動とウォレット接続
- Ink(Kraken系のL2)に対応したウォレットを用意し、ガス用のETHを入れます。目安は0.01 ETH以上です(KrakenからInk宛てのETH出金は手数料無料と公式FAQが案内)。
- 基軸になるUSDT0をInkへ移します。公式FAQが挙げるブリッジはUSDT0 Native Bridge・Superbridge・Bungee・Relayです。ネイティブのETHは直接入金できず、wETHなどへのラップが必要です。
- app.nado.xyzでウォレットを接続し、口座へ入金します。入金に手数料はかかりません。
Nadoでの注文|レバレッジと最大スリッページの確認
発注の前に、注文パネルのレバレッジ倍率と最大スリッページの既定値を確認します。最小注文サイズは想定元本で決まり(BTC-PERPは100ドル相当)、下回る注文にも最小サイズ分の手数料がかかります。
Nadoの出金|手数料と高速出金
通常出金の手数料は資産ごとに固定です。
| 資産 | 手数料 |
|---|---|
| USDT0 | 1 USDT0 |
| wETH | 0.0006 wETH |
| kBTC | 0.00004 kBTC |
- 急ぐときは高速出金を選べますが、1 USDT0に加えて5 USDT0か金額の0.1%の大きい方がかかるため、小口では割高です。
- NLPの持分はミントから4日間バーンできず、戻すときは1 USDT0に加えて1 USDT0か金額の0.1%の大きい方がかかります(1,000 USDT0未満なら実質2 USDT0)。
Nadoの紹介コード|365日固定で変更不可
- 紹介コードは適用する前に決めます。既定で365日有効で、あとから変更できません。
- 紹介する側の還元率はコードごとにスライダーで決め、コミッションの残高はReferralsページから請求できます。
まとめ
Nadoは、トークン化米国株や金も担保に取るInk上の統合マージン型の板取引所です。2026年9月9日時点で動いている板はほぼperpで、取引したのは累計ユーザーの1.5%です。週次USDT0報酬の変動分はまだ開いていません。保留すべきは$INKとの関係です。TGE後に報酬が薄まった週でも出来高と利用者数が保たれるかが次に確かめる点です。
出典
- Nado公式サイト
- Nado Terms of Use(2026年8月26日版)
- 公式ドキュメント|板のアーキテクチャ
- 公式ドキュメント|手数料とリベート
- 公式ドキュメント|NLP
- 公式ドキュメント|Season 2のポイント
- 公式ドキュメント|xPoints
- 公式ドキュメント|紹介プログラム
- 公式ドキュメント|制限地域
- 公式ドキュメント|Inkエアドロ照会API
- Nadoアプリ|Rewards
- CoinTrust|Nadoの米国株トークン担保開始(2026年6月9日)
- PR Newswire|VertexチームのInk Foundation合流(2025年7月8日)
- The Block|VertexのVRTXサンセットとInk移行
- Ondo Perpsの株トークン担保perp発表
- CoinGecko|Nado取引所ページ
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この記事を監修した人

新井 進悟
株式会社ロクブンノニ 代表取締役
2013年に東京理科大学大学院(経営工学専攻)修了後、Web・アプリ・広告業界の複数社でエンジニア、データサイエンティスト/データアナリストとして従事。2017年頃から仮想通貨・ブロックチェーン領域に携わり、2018年1月に株式会社ロクブンノニを設立、同年2月にブロックチェーン特化型メディア「Crypto Times」をローンチ。業界歴は約9年。DeFi・L1/L2プロトコル・トークノミクス・ZKP・国内外の規制動向を専門領域とし、自身でもオンチェーンでの資産運用・リサーチを日常的に行う。数百本以上の記事執筆・監修を担当し、国内外カンファレンス登壇、DeFi資産運用セミナー講師、KOLアンバサダープログラム運営など実績多数。



