Paladin | JitoフォークのSolanaValidatorクライアント
対象期間
進行中
タスク
対応チェーン
カテゴリ
Paladin | JitoフォークのSolanaValidatorクライアント
Paladinとは？
- ・Jitoをフォークして開発されたオープンソースのSolanaバリデータクライアント
- ・バリデータが「ユーザーに損失を与えないMEV（裁定取引）」を直接獲得できるようにし、外部サーチャーに払う手数料を削減する。
- ・同時に、PALトークンを通じて報酬を再分配しながら、フロントラン（先回り取引)といった不正行為を抑止する仕組みを提供。
2つの主要コンポーネント
- 1. Paladinボット
- ・Jitoクライアント上で動作するオープンソースのArb（アービトラージ）ボット。
- ・良質なMEV（ユーザの損失を伴わない裁定取引など）をバリデータ自身が直接獲得し、オークションへのアウトソース（サードパーティのサーチャーに手数料を支払う行為）による手数料流出を削減する。
- ・バンドル等を使ってサンドイッチを行う悪質な取引は原則排除し、ユーザ保護とバリデータの高APYを両立させる。
- 1. PALトークン
- ・捕捉したMEVの一部をトークン保有者へ分配し、バリデータとSOLステーカーに大部分が配られる設計。
- ・バリデータとステーカーは大量のPALをエアドロップされるが、これが不正行為を抑止するための担保として機能する。
- ・多数派が「不正をしている」と判断したバリデータのStaked PALはスラッシュされる仕組み。これによって、短期的なフロントランよりも担保（PAL）を失うリスクの方が遥かに大きくなるよう設計されている。
特徴
1.フロントラン防止のインセンティブ設計
- ・MEV収益の10%をPALトークンに還元し、半分（5%）をStaked PAL保持者に、もう半分（5%）をすべてのPALホルダー（Staked/Unstaked含む）に分配する形でMEVの一部を共同で再分配する。
2.オープンソースのアプローチ - ・Paladinボットは100%オープンソース、分散型、パーミッションレスとして提供される。
- ・バリデータがローカル環境で立ち上げる形式で、外部の競争的なサーチャーを経由せずに素早くアービトラージを実行できるため、既存のオークションベースのモデルより手数料率を抑えられる可能性が高い。
3.高いカスタマイズ性 - ・バリデータごとの法規制上のリスクや許容範囲に合わせて「取り扱うトークン・プロトコルの種類」を設定可能。
- ・USDC・SOLだけなど安全な銘柄に限定する、あるいはすべてのトークンを対象にするなど、地域の規制状況に応じて自由に調整できる。
4.Priority Port (P3)の導入 - ・従来のArbボット機能だけでなく、高額なプライオリティーフィーを支払うユーザ向けに直接リーダーへトランザクションを送付するポートを設置。
- ・これにより即時かつ安全に取引を実行し、かつバリデータは高めのプライオリティーフィーを獲得できる。
- ・このP3をトークンゲート（PALを一定量ロックして利用枠を得る仕組み）することで、PALのユーティリティを高め、トークン価値をさらに押し上げる。
5.スラッシング（Slashing）機能 - ・大多数のStaked PALホルダーが合意すれば、不正を行ったバリデータのStaked PALを焼却できる。
- ・バリデータ間の裏切りや共謀を防止するための仕組みでもあり、不正行為を行うリスクを飛躍的に高めるものとなっている。
メリットとデメリット
メリット
1.バリデータの収益増
┗外部サーチャーへ支払う手数料（オークション手数料）を削減しつつ、自分でMEVを直接回収できるため、APY向上が見込める。
2. フロントラン（サンドイッチ取引）抑止
┗ボットが悪質なサンドイッチ取引を排除し、さらに大量のPALを担保として不正のインセンティブを抑制する。
3. トークンホルダーへのリワード
┗5%のMEVがStaked PALに、さらに別の5%が全PALホルダーに分配されるため、トークンの長期保有インセンティブが高まる。
4. Priority Port (P3)による高速・安全なトランザクション
┗送信者にとっても即時執行 + フロントラン耐性が担保され、バリデータにとっては追加のプライオリティーフィーによる収益源となる。
デメリット
- 1. スラッシングの運用リスク
┗多数決でスラッシュが行われるため、不正確な情報や誤解によるスラッシュリスクがゼロではない。また、合意形成のフローに時間がかかる可能性もある。 - 2. PAL価格と担保価値の依存性
┗PALの価値が下落すると、担保による抑止力が弱まるため、根本的にトークン価値を維持する必要がある。 - 3. 大口ステークホルダーの影響力
┗大量にSOLをステークするバリデータやステーカーがPALを大量に保有すると、スラッシュ投票で強い発言力を持つ点は注意が必要。 - 4. 実装・運用の複雑性
┗ボットの管理・アップデート、スラッシングの合意形成などが発生するため、技術的ハードルや運用コストがある。
トークン・エアドロップ詳細
1.総供給量とエアドロップ
総供給量: 10億（1,000,000,000）PAL。
エアドロップ時期: プロトコルのローンチ時に、この10億枚のうち100%が一度に割り当てられる設計になっています。
エアドロップの内訳は以下のとおりです。
- ・50% → Validator（バリデータ）およびSOLステーカーへ
┗バリデータが抱えるSOLステーク量（委任されているSOLを含む）に応じてStaked PALとしてエアドロップ。
┗ステーカー自身も同様に、自分のステーク量に比例してStaked PALを受け取ります。 - ・23% → Solanaビルダー・パートナーへ
┗Solana上で開発やプロトコル運営に貢献しているチーム、個人などに割り当てられます。
┗具体的にどのプロジェクト・チームにどれくらい配分されるかは、Paladin開発者が大枠を設定しつつ、ローンチ段階で明らかになる見込みです。 - ・20% → Paladin開発チーム
┗Paladinの設計・開発に対して投資や労力を提供したチーム（いわゆるコア開発者など）が受け取る分です。
┗Jitoなど他のプロジェクトに比べても、チーム割り当て率は比較的低めとされています（開発陣によるアナウンス）。 - ・7% → Evergreen Dev Fund（開発基金）
┗こちらもStaked PALとして割り当てられ、簡単には売却・移転できないようロックされています。
┗多数派（Staked PALホルダー）の合意があれば、各種プロジェクトや研究などを資金援助する形で使用される可能性があります。
- 1. MEV分配と報酬構造
┗キャプチャしたMEVを90%バリデータ（現行リーダー）、5%Staked PAL、5%全PALホルダーへ分配。
┗Staked PALに関しては5%をさらに受け取れるため、ノンステークのPALよりも報酬が厚い。
┗Staked PALは1ヶ月あたり最大5%しかアンステークできないクールダウン設計。 - 2. スラッシングとガバナンス
┗ スラッシュ投票は、Staked PALの過半数の合意が1週間継続した場合に成立。
┗ ガバナンス機能はスラッシュにほぼ限定されており、従来の複雑な投票プロセスはなくただPaladinを走らせていない」「不正を働いたと判断されれば即スラッシュが実行される。 - 3. P3（Priority Port）と手数料分配
┗追加のユーティリティとして、高いプライオリティーフィーを課したTxポートをPaladinが提供。
┗ここで発生する手数料の一部もPaladinに還元し、PALトークンを担保とするステーカーにも配分される。
┗同時にトークンゲートとして100TPSのレートリミットを分配する仕組みを取り入れることで、PALへの需要を高めて価値を押し上げる効果を狙う。
2.Staked $PALとは？
10億PALのうち**半分（50%）**は、すべてStaked PALとしてバリデータとSOLステーカーに配布されます。
- ・バリデータの場合: 自分に委任されているSOLの量に応じてStaked PALが割り当てられる。
- ・SOLステーカーの場合: 自身がステークしているSOL量に比例してStaked PALを受け取る。
なぜ最初から「Staked」なのか？
不正行為の抑止
- ・Staked PALは「スラッシング（焼却）」のリスクがある担保。
- ・万が一バリデータがフロントランなどをしていると疑われれば、Staked PALの大多数が合意すればそのバリデータをスラッシ- ュ可能。
- ・これにより「短期的なフロントラン利益」よりも、「大量のPALを保持する長期的なメリット」の方が遥かに大きくなる。 トークン価値の急落防止 エアドロップされたトークンが一斉に売却されるのを防ぎ、PALの価格や経済モデルを安定させる効果もある。
クールダウンとステーキング条件
- ・アンステーク上限: Staked PALは「毎月5%しか解除できない」など、急激な売り圧を抑える仕組みがある。
- ・SOLとの対応レート: たとえば「1 SOL あたり 1.3 PALをステーク可能」などの上限が設定され、過度な過小ステーク・過大ステークの不均衡を防止。
トークノミクス・エアドロップまとめ
- 1. 合計10億枚のPALは初期にすべて発行・エアドロップされ、そのうち半分（50%）がバリデータ・SOLステーカーに「Staked PAL」として配布。
- 2. ステーキング状態で受け取るのは、不正行為の抑止やトークン価値の維持を目的とし、段階的にアンステークする仕組みを採用。
- 3. 残りのトークンはSolanaビルダーや開発チーム、Dev Fundに割り当てられ、エコシステムを拡充・維持するために使われる計画。
- 4. この大規模なエアドロップ設計によって、**「Paladinを利用してMEVを正当にキャプチャする」→「長期的にトークン担保を保有したほうが得」**というインセンティブを全バリデータ・ステーカーに与え、フロントランやサンドイッチを抑止しつつSolanaネットワークの発展を図る意図があります。
まとめ
全体的に、「Solanaのバリデータにとって魅力的なMEV獲得手段を提供しながら、ユーザのフロントラン被害を抑え、エコシステム価値を高める」というビジョンを体現したプロトコルといえるでしょう。技術的にもトークノミクス的にも新規性が高く、成功すればSolanaのMEV問題を大きく改善し得るポテンシャルがあります。ただし、実際にどの程度のバリデータが採用するか、トークン価値がどこまで維持・拡大できるかが今後の焦点となります。
エアドロップ攻略
エアドロップ手順説明
- 1. SOLの入ったPhantomWalletを用意する
- 2. SOLをクリック
- 3. さらに」を選択し「SOLのステークを選択」
- 4. aladinを採用しているValidatorを選択する（ここではPico）
- 5. alidatorにステークする
画像付き手順説明
1.$SOLの入ったPhantomWalletを用意する 2.$SOLをクリック 3.「さらに」を選択し「SOLのステークを選択」 4.Paladinを採用しているValidatorを選択する（ここではPico） 5.Validatorにステークする
免責事項
- ・本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。
- ・本記事に掲載された情報や意見は、当社が信頼できると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性、完全性、目的適合性、最新性、真実性等を保証するものではありません。
- ・本記事上に掲載又は記載された一切の情報に起因し又は関連して生じた損害又は損失について、当社、筆者、その他の全ての関係者は一切の責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。
