StonkBrokersとは|Robinhood Chainで株式トークンが届くNFT

目次

StonkBrokersは、Robinhood Chain上で2026年7月に発行された4,444体のNFTです。NFT1体ごとにウォレットが付いていて、そこへAAPLやNVDAといったRobinhood発行の株式トークンが積み上がっていきます。

配布のドロップ番号は2026年9月3日時点で#981まで進みましたが、公式は「これは配当ではない」と繰り返し明言しています。

StonkBrokersは何を配るNFTか

配られるのは、Robinhood Chainが発行する株式トークンとETHです。受け取り先は保有者のウォレットではなくNFT自身で、有料の「活性化」を済ませたNFTだけが対象です。

項目内容
チェーンRobinhood Chain(chainId 4663・Arbitrum OrbitのEthereum L2)
カテゴリNFTを受け皿に株式トークンを配るDeFi製品群
ステージ稼働中(2026年7月17日にミント・4,444体が完売)
トークンSTONKBROKER(発行済み・時価総額約3,195万ドル)
運営SB (BVI) Ltd(英領ヴァージン諸島)。開発はClutch Labs
資金調達未確認(公表なし)

※数値は2026年9月3日時点(フロアと24時間変動は同日05:55 UTC)で、編集部が公式画面と公式API、CoinGeckoで確認しました。

ミントの時点で、NFT1体ずつにランダムな株式トークンが入っていました。活性化を済ませたのはいま1,816体で、全体の40.9%にとどまります。

株式トークンを発行しているのはRobinhoodであって、StonkBrokersではありません。チェーンそのものの成り立ちはRobinhood Chainのエコシステム記事で扱っています。

画像:StonkBrokers公式トップのスクリーンショット(2026年9月3日撮影)

作っているのはClutch Labs(Clutch Markets)という開発スタジオです。公式が挙げる創業者は、OxSimpleFarmerというハンドル名の1人だけです。

起点は2024年のSmoovie Phoneで、以降はApeChainやArbitrumでNFTや予測市場の製品を重ねてきました。

NFTがウォレットを持つERC-6551という設計

ERC-6551は、NFT1体ずつに専用のウォレットを紐づける規格です。StonkBrokersではこれが株式トークンの受け皿になっており、NFTを売れば中身の株式トークンもそのまま新しい持ち主へ移ります。

普通のNFT報酬は、運営が自社トークンかETHを保有者のウォレットへ送って終わります。

違うのは三点です。配るのは第三者であるRobinhoodの株式トークンで、受け手は欲しい銘柄を最大3つまで指名できます。

配布を起動するのも、運営ではなく任意のウォレットです。

配布エンジンはClock Inです。Anvil NFT AMMの取引手数料、Broker Boxのハウスエッジ、ロッカー手数料がひとつのETHプールに溜まり、充填バーが満杯になれば誰でもガス代を払って起動できます。

起動されると、エンジンが全ブローカーの指名銘柄を集計します。集めたETHは1回の処理で株式トークンへ交換され、ティアの重みに応じた比率で各NFTのウォレットへ振り分けられます。

銘柄を指名していないNFTには、既定でETHが入ります。

画像:Anvil NFT AMMのスクリーンショット(2026年9月3日撮影)

株式トークンの側にも癖があります。株式分割や配当は残高を増減させるのではなく、「1トークンあたり何株ぶんか」という倍率の書き換えで処理されます。

2026年9月3日に1.000倍を超えていたのは、AAPLとCOSTの2銘柄だけでした。

株式そのものを1対1で預けて発行するトークン化株式のxStocksのような方式とは、裏付けの持ち方が違います。

受け取れる報酬と、かかる費用

いま受け取れるのはClock Inの配布で、対象は活性化を済ませたNFTだけです。STONKBROKERを持っているだけでは1枚も届きません。

いま参加できる報酬プログラム

プログラムもらえるもの条件・期限
Clock In(配布エンジン)Robinhood発行の株式トークン(AAPL・NVDA・AMZN・MSFTなど)またはETH活性化済みのブローカーNFTを保有。期限の定めなし。米国の居住者・所在者は対象外
Opening Bell Buybacks直接の受け取りはなし(抽選の1銘柄への市場買い)Stonklauncherで稼働中のカーブが対象。期限の定めなし

どちらも運営のSB (BVI) Ltdが動かすプログラムですが、Clock Inで配る株式トークンとETHは第三者Robinhoodが発行したもので、運営が刷ったわけではありません。

公式はこれを販促のための報酬と位置づけ、配当でも投資収益でもなく、持分も株主権も収益分配権も伴わないとはっきり書いています。

直近24回の配布では、合計およそ17ETHが株式トークンへ交換されていました。1回あたりの額は0.015ETHから3.37ETHまで幅があり、受け取り額を左右するのは自分のティアよりも、その期間に集まった手数料の量です。

参加コストの内訳

活性化ティア必要なSTONKBROKER配分の重み
Base66,666枚100.00倍
T1166,666枚125.00倍
T2366,666枚160.00倍
T3666,666枚200.00倍
T41,666,666枚333.00倍

支払いは2段階です。まずNFT本体の代金がかかります。

二次流通のフロアは5.99ETH(約1万4,387ドル)でした。

Anvil NFT AMMの在庫から買う場合は、666,666枚のSTONKBROKERとETH手数料がかかります。さらに次の1体を引く方式なら10%、番号を指定するなら15%の手数料が乗ります。

次が活性化で、最小のBaseでも66,666枚(約1,380ドル)かかります。支払った半分は焼却され、残り半分がプロトコルに入ります。

重みの伸び方は費用に比例しません。T4はBaseの25倍を払っても、重みは3.33倍にすぎません。

1枚あたりの取り分は上位ティアほど割に合いません。この設計が増やしたいのは高額参加者の人数ではなく、焼却される総量のほうだと考えられます。

画像:Anvil NFT AMMのスクリーンショット(2026年9月3日撮影)

NFTの所有権が移ると活性化は解除され、買った人がもう一度払い直すことになります。

フロア価格だけで取得コストを見積もると、この2段目が抜け落ちます。

👉 活性化ティアと現在の配布状況を公式で確認する

参加前に確認したい危険性

資金が減る経路は株価の上下だけではありません。固有の危険は、原資の構造、賭けの期待値、監査の独立性、なりすまし、居住地域にあります。

配布の原資は参加者自身の取引手数料

Clock Inのプールに入るETHは、Anvil AMMの売買手数料をはじめ、このプロジェクト内の取引から生まれた手数料です。NFTとトークンの取引が細れば、配布額もそのまま減ります。

画像:Anvil NFT AMMのスクリーンショット(2026年9月3日撮影)

NFTのフロアは2026年8月のピーク13.41ETHから9月3日の5.99ETHへ、およそ55%下がりました。24時間だけでも1割以上下げ、しかもその24時間に成立した売買はわずか1件でした。

活性化済みブローカーも直近24回の配布のあいだに微減しており、参加者の純増は止まっています。

Broker Boxの賭けは期待値がマイナス

Broker Boxのモードは2つです。倍率ちょうど1倍で株式トークンを買うCertificate Counterと、0.70倍から50倍を引くDegen Modeです。

Degen Modeの還元率は公式ドキュメントに90.00%と明記されており、期待値では払った額の1割が減ります。当たりが本物の株式トークンで支払われるぶん投資に見えますが、中身は確率ゲームです。

監査に署名しているのは創業者本人

公式が掲げる監査は2件あります。ERC-20の指摘ゼロという報告と、Safety Deposit Boxの2026年7月15日付の監査です。

ただし、どちらも署名者は創業者のOxSimpleFarmerで、外部の監査法人ではありません。2026年9月3日にドキュメント全文を確認した範囲でも、独立した第三者監査の記載は見当たりませんでした。

同じ名前・同じシンボルの偽トークンが実在する

stonkbrokers.vipという非公式サイトが動いており、名前もシンボルも正規と同じ別のコントラクトを掲示しています。

公式ドメインは3本だけです。本家のstonkbrokers.io、同じ内容を配信するstonkbrokers.cash、Stonklauncher用のstonkbrokers.wtfです。

正規のSTONKBROKERは0xe934e36a439c94017b64a3fece66af12099abf50です。公式自身も「トークン名やシンボルではなくチェーンIDとコントラクトアドレスで確認してほしい」と書いています。

触る前にアドレスを突き合わせてください。

米国は利用できず、日本の可否は公式に書かれていない

米国の居住者と所在者は、株式トークンの交換を伴う機能、つまりClock InとBroker Boxを使えません。決済や償還、キャッシュアウトは引き続き使えます。

2026年9月3日時点で、日本からの利用可否は公式サイト・ドキュメント・規約のいずれにも書かれていません。免責は米国だけを名指しし、ほかの地域は各自の法令順守に委ねると記すだけです。

配当に見えるが、原資は自分たちの売買

StonkBrokersは、証券口座を開かずに株式のエクスポージャーを持つ経路を、NFT1枚に収めました。

ミント時点でNFTに株式トークンを入れ、銘柄の指名まで受け手に委ねる設計です。配当ではないと言い続けながら配当の体験を再現しています。

ただしその原資は参加者自身が動かしたお金の手数料であって、Robinhoodが利益を分けているわけではありません。

2026年8月に稼働したStonklauncherは手数料の入り口を広げる一手ですが、9月3日に測った出来高上位200銘柄の24時間合計は約24万ドルでした。その78%はCLOCKINという1銘柄に集まり、出来高があったのは33銘柄です。

フロアが半値以下になった後も配布回数と1回あたりのETH額が横ばいなら、設計は自立しています。連動して落ちるなら、回転そのものが原資だったことになります。

ブローカーを手に入れる手順

無料配布はすでに終わっているので、いまから入るには二次流通で買うことになります。まず、自分のいる地域で株式トークンの交換が使えるかを免責の記載で確かめてください。

  1. Robinhood Chain(chainId 4663)に対応したウォレットを用意し、ガス代のETHを入れる。
  2. Stonk ExchangeかOpenSeaのGetタブでSTONKBROKERを調達する。買う前にコントラクトアドレスが正規のものか確認する。
  3. Anvil NFT AMMでブローカーNFTを取得する。番号にこだわらなければswap、指定したい番号があればsnipeを選ぶ(snipeのほうが手数料は高い)。
  4. Activateデスクでティアを選んで活性化する。最初は最小のBaseにとどめ、配布が実際に届くかを1ラウンドか2ラウンド見てから増やす。
  5. 同じ画面で受け取りたい銘柄を最大3つまで指名する。配分比は自由で、指名しなければETHで届く。
  6. Distributionsタブで配布履歴を追い、届いた株式トークンをDeliverボタンで回収する。

画像:StonkBrokers公式トップのスクリーンショット(2026年9月3日撮影)

公式トップにも同じ5段階が図で並んでいます。

👉 最新の配布実績と対象地域の制限を公式で確認する

まとめ

StonkBrokersは、NFT1体ずつが持つウォレットへ実際の株式トークンが積まれていく仕組みです。配布のドロップ番号は2026年9月3日時点で#981まで進みました。

ただし原資は参加者自身の売買手数料で、NFTのフロアは1か月ほどで約55%下がり、活性化数の純増も止まっています。次に確かめられるのは、フロアが下がった後も配布回数と1回あたりのETH額が保たれるかどうかです。

出典

  1. StonkBrokers公式サイト(2026年)
  2. StonkBrokers公式ドキュメント(2026年)
  3. StonkBrokers公式のトークン解説(2026年)
  4. StonkBrokers公式のAnvil NFT AMM(2026年)
  5. StonkBrokers公式API(2026年)
  6. The Bored Ape Gazette(2026年)
  7. CoinGecko・StonkBroker(2026年)
  8. CoinGecko NFT API(2026年)
  9. Crypto Briefing(2026年)
  10. Clutch Markets公式サイト(2026年)

免責事項

  • 本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。
  • 本記事に掲載された情報や意見は、当社が信頼できると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性、完全性、目的適合性、最新性、真実性等を保証するものではありません。
  • 本記事上に掲載又は記載された一切の情報に起因し又は関連して生じた損害又は損失について、当社、筆者、その他の全ての関係者は一切の責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。

この記事を監修した人

新井 進悟

新井 進悟

株式会社ロクブンノニ 代表取締役

2013年に東京理科大学大学院(経営工学専攻)修了後、Web・アプリ・広告業界の複数社でエンジニア、データサイエンティスト/データアナリストとして従事。2017年頃から仮想通貨・ブロックチェーン領域に携わり、2018年1月に株式会社ロクブンノニを設立、同年2月にブロックチェーン特化型メディア「Crypto Times」をローンチ。業界歴は約9年。DeFi・L1/L2プロトコル・トークノミクス・ZKP・国内外の規制動向を専門領域とし、自身でもオンチェーンでの資産運用・リサーチを日常的に行う。数百本以上の記事執筆・監修を担当し、国内外カンファレンス登壇、DeFi資産運用セミナー講師、KOLアンバサダープログラム運営など実績多数。

DeFiブロックチェーン技術仮想通貨市場分析Web3プロダクト