Babylon|ビットコイン活用型PoSチェーンセキュリティプロトコル
対象期間
進行中
タスク
対応チェーン
カテゴリ
Babylon|ビットコイン活用型PoSチェーンセキュリティプロトコル
プロジェクト詳細
Babylonとは?
Babylonは、ビットコインを活用して、Proof-of-Stake(PoS)チェーンおよびその他の分散型システムにセキュリティを提供するプロトコル群を設計しています。これにより、ビットコインの価値を新しい用途で活用し、分散型エコシステム全体を強化することを目指しています。Babylonのアプローチは、以下の3つのビットコイン特性に基づいています:
- ・資産としてのビットコイン:高い価値を持つ暗号資産
- ・PoWセキュリティによるタイムスタンピング機能:改ざん耐性の高いデータ保護
- ・検閲耐性の強いブロックスペース:分散型記録媒体としての信頼性
Babylonはこれらを基盤に、ビットコインタイムスタンピングとビットコインステーキングという2つの主要プロトコルを構築しています。これらのプロトコルは、それぞれPoSチェーンのセキュリティ課題を解決し、新たな経済機会を生み出すために設計されています。
ビットコインタイムスタンピング:PoSチェーンを保護する鍵
背景
PoSチェーンは、その特性上、特定の攻撃に脆弱性を持ちます。特に、「長期攻撃(Long-Range Attack)」は大きな脅威です。この攻撃では、悪意のあるバリデータがステークを解除してから、過去のブロックから新しいフォークを作成します。このようなフォークを防ぐために、PoSチェーンはビットコインタイムスタンピングを活用することができます。
タイムスタンピングのユースケース
- ・長期攻撃の防止: ビットコインチェーンにPoSチェーンのブロックをタイムスタンプすることで、攻撃者が新しいフォークを作成しても、そのフォークが選ばれることを防ぎます。
- ・ステーク解除までの期間の短縮: タイムスタンピングにより、PoSチェーンのステーク解除期間を数週間から数時間に短縮可能です。
- ・検閲耐性の向上: タイムスタンプされた取引情報は、PoSチェーンが検閲されても、ビットコインチェーン上で保護されます。
- ・新規チェーンのブートストラップ: 初期段階でトークン価値が低い新しいPoSチェーンでも、タイムスタンピングにより外部からセキュリティを補完できます。
ビットコインステーキング:経済的セキュリティを提供
ステーキングのプロセス
Babylonのビットコインステーキングプロトコルは、ビットコイン保有者が以下のようにステーキングを行える仕組みです:
- ・ステーク開始: 保有者は、ビットコインを自己管理型のコントラクトにロックします。
- ・PoSチェーン上でのバリデーション: ステークがロックされると、保有者(または委任先のバリデータ)がPoSチェーンでブロックを検証し、報酬を得ます。
- ・ステーク解除: 正常にプロトコルに従った場合、保有者はビットコインを迅速に解除できます。一方、プロトコル違反があれば、ステークされたビットコインは没収されます。
システムアーキテクチャ
Bitcoinステーキングプロトコルの基盤となる仕組みは、BitcoinとPoSチェーンを結ぶ制御プレーン(Control plane)です。この制御プレーンは以下の主要な機能を担っています。
- ・BitcoinタイムスタンピングサービスをPoSチェーンに提供し、PoSチェーンがBitcoinネットワークと同期できるようにする。
- ・マーケットプレイスとして機能し、BitcoinステークとPoSチェーンをマッチングさせ、ステーキングおよび検証に関する情報を追跡する。
- ・PoSチェーンのファイナリティ署名を記録する。
ここでの「プレーン(plane)」は、技術的な文脈で使用される専門用語で、「層」や「機能を担う特定の領域」を意味します。特に、コンピュータネットワークや分散システムで使用される場合、「制御プレーン」はシステム内の制御や管理に関連する機能を担当する層を指します。
より詳細なプロジェクト情報についてはDocsをご覧ください。
資金調達情報
Babylonは、2023年12月にABCDEやPolychain Capital、Hack VC、OKX Venturesなどから、2024年2月にBinance Labsから、2024年5月にParadigmやAMBER、Mantleなどから8,800万ドルの資金を調達しました。
エアドロップ情報
Babylonは、セルフカストディ型のビットコインステーキングの新たなフェーズ「Cap-3」を2024年12月10日に開始します。これは、過去のCap-1およびCap-2フェーズの成功を受けて実施されるもので、より多くの参加者がビットコインステーキングを利用できる機会を提供します。
期間
Cap-3は約1週間(1,000ビットコインブロック)にわたり実施されます。開始はBTCブロック874088から。 この期間中の全ての有効なステーキング取引が対象となります。
ステーキング上限
ステーキング上限は5,000 BTCに引き上げられました。これにより、トランザクション手数料の増加が抑制されることを目指しています。
参加方法
1.暗号資産ウォレットを使用する場合
自己管理型の方法でBabylonビットコインステーキングに参加したい場合は、BTCステーキングダッシュボードを通じてステーキングできます。
- ・ダッシュボードにアクセス: BTCステーキングダッシュボードにアクセスします。
- ・ウォレットを接続: ステーキングをサポートするウォレットを接続します(詳細は下記参照)。
- ・ファイナリティプロバイダー(FP)を選択: 委任するFPを選びます。なお、委任とはPoSプロトコルの投票権の委任を意味し、ビットコイン自体がFPに移動することはありません。
- ・ステーキングを実行: 指示に従ってステーキング量を指定します。
対象ウォレット
- ・ブラウザ拡張ウォレット: Bitget Wallet、Keystone、OneKey、OKX Web3 Crypto Wallet、Tomo、Cactus Link
- ・モバイルウォレット: Binance Web3 Wallet、imToken、CoinEX Wallet、Gate Web3 Wallet、Leap、Unisat(近日対応予定)
- ・MPCウォレット: Fordefi Wallet、Colossus X Dfnsなど
2.中央集権型取引所(CEX)のEarnプログラムを使用する場合
BinanceやBitrueといった取引所を通じてもステーキングが可能です。他の取引所も順次対応を予定しているようです。
3.LSTプロトコルを使用する場合
Liquid Staking Token(LST)プロトコルを通じて間接的にステーキングすることも可能です。
対応プロトコル: Acorn、Babypie、Bedrock、Chakraなど
4.カストディアンを利用する場合
AnchorageやHex Trustなどのデジタル資産カストディアンを通じて参加することもできます。
エアドロップ詳細情報に関してはコチラをご覧ください。
エアドロップ攻略
今回は暗号資産ウォレットを使用する場合の手順で説明していきます。
手順まとめ
- 1. BTCステーキングダッシュボードにアクセスする
- 2. 対応ウォレットを接続する
- 3. Finality Providerを選択する
- 4. ステーキングする金額を指定し、指示に従って手続きを完了する
画像付き手順詳細
1.BTCステーキングダッシュボードにアクセスする
2.対応ウォレットを接続する
3.Finality Provider(FP)を選択し、ビットコインのPoS投票権を委任する
4.ステーキングする金額を指定し、指示に従って手続きを完了する
免責事項
- ・本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。
- ・本記事に掲載された情報や意見は、当社が信頼できると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性、完全性、目的適合性、最新性、真実性等を保証するものではありません。
- ・本記事上に掲載又は記載された一切の情報に起因し又は関連して生じた損害又は損失について、当社、筆者、その他の全ての関係者は一切の責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。
合わせて読みたい