Bulk Trade(BULK)|Solana高速Perp DEXの特徴とAURA参加方法
- 対象期間
- 2026/05/31 ~
- タスク
- 対応チェーン
- カテゴリ

目次
Bulk Trade(バルクトレード)は、Solana上で稼働するパーペチュアル(無期限先物)取引専用のDEXです。バリデータに組み込むサイドカー「Bulk Net」によって、分散型を保ちながら中央集権取引所(CEX)に近い約定速度を目指している点が注目を集めています。
本記事では、Bulk Tradeの仕組み、進行中のAURAポイントプログラム(エアドロップ)の参加方法、$BULKトークンの現状、そして利用前に確認しておきたいリスクを整理します。現時点ではメインネット未ローンチかつトークン未発行という段階である点を、最初に押さえておいてください。
プロジェクト概要
Bulk Tradeを理解するうえで重要なのは、単に「Solana上のPerp DEX」であることではなく、約定処理そのものをバリデータ層で高速化しようとする設計思想にあります。まずは基本情報を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| チェーン | Solana |
| カテゴリ | パーペチュアル(無期限先物)DEX |
| ステージ | Alphanet(テストネット)稼働中・メインネット未ローンチ |
| 基軸通貨 | USDC |
| 資金調達 | シードで$8M(2025年9月) |
| 運営 | North Star Labs Pte. Ltd. |
開発の中心にあるのは、JitoのSolanaバリデータークライアントであるJito-agaveをフォークしたものに「Bulk Tile」というプラグインを組み込み、通常のトランザクションキューを迂回するという仕組みです。公式資料では、これによりサブ20ms(20ミリ秒未満)のマッチング遅延と最大250万件/秒のオーダー処理、約400msごとの決済を目指すと説明されています。
これらはあくまで設計上の目標値であり、実際の取引体験は流動性や板の厚み、清算設計に左右される点には注意が必要です。シード調達には6th Man VenturesやRobot Venturesに加え、Solana共同創業者のAnatoly Yakovenko氏も個人で参加しています。次に、この速度を支えるBulk Tileの中身を見ていきます。
BULK Netと取引設計
一般的なオンチェーンPerp DEXでは、注文や約定が通常のトランザクション処理に依存するため、ブロック生成、ネットワーク混雑、ガス競争の影響を受けやすく、CEXのような低遅延の板取引を再現しにくいという課題があります。Bulk Tradeはこの部分に踏み込み、BULK Netという低遅延の実行アーキテクチャを通じて、オンチェーン取引の速度と公平性を高めようとしています。
BULK Exchangeは地域ごとのバリデータセット内で5〜20msのマッチング/伝播レイテンシを目指す設計と説明されています。また、高頻度マーケットメイキング向けの説明では、特定のマーケットメイカーに専用フィードやレイテンシ優遇を与えず、すべての注文が同じコンセンサス、同じdeterministic shuffle、同じマッチングエンジンを通るとされています。
この設計は、スキャルピングや高頻度の建玉操作を行うプロトレーダーにとって大きな差別化要素になり得ます。ただし、低遅延や公平な注文処理が実際にどこまで機能するかは、メインネット稼働後の流動性、板の厚み、マーケットメイカー参加、清算時の挙動を見て判断する必要があります。現時点では、「CEX級の速度を実現している」と断定するよりも、「CEXに近い低遅延取引を目指す設計」であると解釈するのが適切です。
担保設計の面では、Exponent Financeとの連携により、固定金利イールド資産を「生産的担保(productive collateral)」として利用できる構想も示されています。証拠金を遊ばせずに利回りを得ながら取引するという発想ですが、これも稼働状況を見て判断したい領域です。Perp DEXの設計思想を掴むには、Hyperliquidの解説記事もあわせて読むと、Bulk Tradeの立ち位置が見えやすくなります。設計の次に、実際の参加導線であるAURAを見ていきます。
AURAエアドロップ参加方法
Bulk Tradeは2026年6月1日より、Season 1「AURA」というポイントプログラムを実施しています。ただし、$BULKのTGE(発行)時期や、AURA 1ポイントあたりの価値は確定しておらず、現時点で受け取れる金額を見積もることはできません。報酬目的で参加する場合も、過度な資金投入は避け、仕組みを試す範囲に留めるのが現実的です。
AURAは「保有USDC額 × 保有時間」で蓄積される設計です。つまり、長く・安定して預けているほど有利になり、引き出すと保有時間がリセットされる点が、参加設計上のポイントになります。
参加手順は次のとおりです。
- PhantomやSolflareなどのSolanaウォレットを用意し、ガス代用のSOLとUSDCを準備します。
- early.bulk.trade/deposit にUSDCをプレデポジットします(最低$10、いつでも引き出し可能)。
- 保有を維持してAURAを蓄積します(引き出すと保有時間がリセットされる点に注意)。
- BulkSOLの保有・ステークやAlphanetでのテスト取引、Discordでのロール獲得でも、AURA獲得や倍率に寄与するとされています。
AURAの本体は預け入れたUSDCの「滞留」に対して付与される設計なので、資金を頻繁に動かしたい人ほど機会損失とのバランスを意識する必要があります。 👉 AURAプレデポジットの詳細を確認する
トークン情報($BULK)
$BULKトークンは、2026年6月時点で未発行です。価格や上場取引所は存在せず、トークノミクス(総供給量や配分内訳)の詳細も公式には十分公開されていません。下表は現時点で確認できる範囲の整理です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| ティッカー | BULK |
| トークン状態 | 未発行(TGE未定) |
| 基軸通貨 | USDC |
| コミュニティ配分 | 総供給の30%(公式表明) |
| 上場取引所 | なし |
供給の30%がコミュニティに割り当てられるという点は、エアドロップ参加者にとって前向きな材料です。FounderはX上で、ローンチ時に供給の全てがアンロックされることを明言しています。
これはHyperliquidのエアドロップと同様のアロケーションと仕組みであり、コミュニティファーストを標榜している点で注目に値します。
リスクと注意点
Bulk Tradeを触る前に、まず理解しておきたいのは「テストネット段階のプロジェクトである」という前提です。メインネットは当初2025年Q4を目標としていましたが未達となり、2026年6月見込みとされているものの公式の正式アナウンスはありません。ローンチ時期の後ろ倒しは新興プロトコルでは珍しくありませんが、AURA目的で資金を預ける場合、その資金が想定より長くプロトコル側に滞留する可能性は念頭に置くべきです。
次に重要なのが、プレデポジット資金の預け先リスクです。AURAは「USDCを預けて保有時間を稼ぐ」設計のため、預けたUSDCはスマートコントラクトやプロトコルの管理下に置かれます。いつでも引き出せるとされていますが、コントラクトの監査状況や運用主体(North Star Labs)の管理体制は、利用者自身が確認すべき領域です。最低$10から参加できるとはいえ、大きな金額を長期間預ける場合はリスクとリターンの釣り合いを冷静に見る必要があります。
最後に、トークン期待そのものの不確実性です。供給の30%がコミュニティ配分と示されてはいるものの、$BULKは未発行で価格もなく、AURAがいくらの価値に換算されるかは誰にも分かりません。「エアドロップが確定している」という見方は正確ではなく、あくまで「配分枠は用意されているが、価値は未確定」という理解が適切です。地域制限やKYCの扱いも公式に明示されていないため、利用前に最新の規約を確認してください。
ロードマップと連携
Bulk Tradeの進捗は、公式発表ベースで次のように整理できます。
- 完了: 2025年9月に$8Mのシードラウンドを完了
- 進行中: Alphanet(テストネット)稼働、ペーパートレード大会、AURAポイント蓄積
- 予定: メインネットローンチ(2026年6月見込み・非公式)、$BULK TGEとSeason 1エアドロップ配布
エコシステム面では、2つの連携が軸になっています。1つは固定金利イールドのExponent Financeで、利回りを生む資産を担保として使えるようにする統合です。Bulk Tradeにとっては、証拠金効率を高める差別化要素になり得ます。もう1つはJito(Jito-agave)で、Bulk Tileの土台となるバリデータクライアントのフォーク元にあたります。低遅延を支える技術的な根幹であるだけに、Jito側の動向はBulk Tradeの性能に直結します。
関連情報・リンク集
- 公式サイト: bulk.trade
- プレデポジット: early.bulk.trade
- X(旧Twitter): @bulktrade
- Discord: Bulk Discord
- ドキュメント: docs.bulk.trade
まとめ
Bulk Tradeは、Solana上でCEX級の約定速度を目指すパーペチュアルDEXです。Bulk Netによるバリデータ層での高速化という技術アプローチは野心的で、$8Mのシード調達やSolana共同創業者の参加も、プロジェクトへの期待値の高さを示しています。分散型でありながら高速な執行環境をプロトレーダー向けに作ろうとしている点が、最大の特徴と言えます。
一方で、現時点ではテストネット段階かつトークン未発行であり、約定速度や流動性といった核心部分は、メインネット稼働後に実証されるのを待つ必要があります。AURAポイントプログラムは供給の30%という大きな配分枠が用意されているものの、価値も配布時期も未確定で、「確定したエアドロップ」と捉えるのは適切ではありません。
現実的なスタンスとしては、エアドロップの当たりを狙うというより、Solana発の高速Perp DEXという技術トレンドを早い段階で体験しておく、という距離感が無難です。参加するなら、まずは少額のプレデポジットやAlphanetでの試し取引から始め、メインネットや規約の動向を見ながら関与度を調整するのがよいでしょう。
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この記事を監修した人

新井 進悟
株式会社ロクブンノニ 代表取締役
2013年に東京理科大学大学院(経営工学専攻)修了後、Web・アプリ・広告業界の複数社でエンジニア、データサイエンティスト/データアナリストとして従事。2017年頃から仮想通貨・ブロックチェーン領域に携わり、2018年1月に株式会社ロクブンノニを設立、同年2月にブロックチェーン特化型メディア「Crypto Times」をローンチ。業界歴は約9年。DeFi・L1/L2プロトコル・トークノミクス・ZKP・国内外の規制動向を専門領域とし、自身でもオンチェーンでの資産運用・リサーチを日常的に行う。数百本以上の記事執筆・監修を担当し、国内外カンファレンス登壇、DeFi資産運用セミナー講師、KOLアンバサダープログラム運営など実績多数。
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