JTX とは|Jito のセルフカストディ型 Solana 取引プラットフォームと手数料・JTO の関係

目次

Solana の MEV/インフラ企業として知られる Jito Labs が、自前の取引アプリ「JTX」を2026年7月21日に一般公開しました。中央集権取引所(CEX)並みの約定を狙いながら、資産は自分のウォレットで管理するセルフカストディ(自己管理)型で、しかも独自トークンを持ちません。

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JTX とは|Jito がつくった自己管理型の取引アプリ

JTX は、Solana 上で暗号資産やトークン化された株式・ETF を売買できるセルフカストディ型の取引プラットフォームです。ウォレットを接続すれば誰でも使え、注文は自分の秘密鍵で署名してオンチェーンで決済します。

画像:JTX公式サイトのスクリーンショット(2026年7月24日撮影)

項目内容
チェーンSolana
カテゴリセルフカストディ型の取引プラットフォーム(現物)
ステージ一般公開済み(2026年7月21日〜)
開発元Jito Labs(2021年設立の Solana インフラ企業)
対応銘柄数約3,700(2026年7月24日時点)

扱える銘柄は約3,700で、SOL などの暗号資産に加えて、TSLAx や NVDAx といったトークン化した米国株・ETF も含みます。指値やストップ、時間分割で発注する TWAP など、プロ向けの発注ツールも用意されています。

一方で JTX に独自トークンはありません

手数料と自己管理の実費

JTX を使う直接のコストは、発注画面に表示されるプラットフォーム手数料と、自分で鍵を管理する手間です。

項目内容
プラットフォーム手数料取引額の0.02%(取引アプリの発注画面に表示・2026年7月24日時点)
手数料の使い道徴収分の80%を Jito DAO が JTO の買い戻し&バーンへ(JIP-38・2026年7月13日可決)、20%は紹介者へ(ローンチ時の公式発表)
資産の管理自分のウォレットで秘密鍵を保持(注文は自分で署名しオンチェーン決済)
対応地域・日本可否公式に明示なし(未確認)

発注画面には成行(Market)と指値(Limit)に加えて、Smart Fill やプロ向けの発注タブが並びます。決済に使う USDC などの通貨と、受け取る銘柄をその場で選ぶ形です。

画像:JTX取引アプリのスクリーンショット(2026年7月24日撮影)

注意したいのは、この0.02%が現物(スポット)の売買にかかるプラットフォーム手数料で、集めた手数料の使い道とは別の話だという点です。トレーダーに課される正式な taker/maker 料率の全体像は公式にまだ整理されておらず、無期限先物(perp)や予測市場はこれから追加される予定です。

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執行の質はどこが違うか

JTX の最大の売りは、親会社 Jito がもつブロック構築の仕組みを、取引の執行そのものに直結させている点です。

オンチェーンで自己管理のまま取引すると、出した注文が公開の順番待ち(メモリプール)に晒され、その前後に割り込まれて不利な価格を掴まされる「サンドイッチ攻撃」を受けやすくなります。CEX 並みの約定を保つには、取引が処理される順序をコントロールできる、ブロックを組み立てる層へのアクセスが要ります。

Jito は Solana でブロックエンジンとして取引の束ね方や順序付けを担います。その上の BAM(Block Assembly Marketplace)は TEE(信頼実行環境)を使い、順序付けを透明に制御します。

Axiom や Photon のような Solana の取引ターミナルはアグリゲーションや操作性で競いますが、ブロック構築の層そのものは持ちません。自社のブロック構築スタックを4年かけて築いた Jito だからこそ握れる差、という位置づけです。

ただしこれはあくまで設計上の狙いで、JTX 板で実際にどれだけ滑りが減り、狙った価格で約定できているかを示す数字は、ローンチ直後でまだ公表されていません。優位が今この瞬間に価値を生んでいるかは、実際の約定データが出てこないと確かめられません。

板やローソク足チャート(TradingView 連携)、自分のウォレットでの署名といった土台は、同種の Solana ターミナルとおおむね共通です。

開発元 Jito Labs と投資家

JTX を出したのは、2021年に設立された Solana のインフラ企業 Jito Labs です。流動性ステーキングトークン JitoSOL は時価総額7億ドル台半ば(2026年7月24日時点・SOL 価格に連動して変動)で、会社は1億ドル超の現金を持ちながら数十人規模で運営してきました。

では、インフラ企業がなぜ消費者向けアプリまで自作するのでしょうか。共同創業者兼 CEO の Lucas Bruder は「自分たちより上のレイヤで誰かが改善してくれるのを待つのではなく、自分たちでやる」と語り、第三者アプリの優先順位に依存しない立場を示しています。

項目内容
開発元Jito Labs(Solana の MEV・流動性ステーキング基盤/2021年設立)
創業者・主要メンバーLucas Bruder(共同創業者兼 CEO)、Kevin Beardsley(JTX の Head of Product)
投資家a16z crypto(Andreessen Horowitz)
調達ラウンド・額5,000万ドル(2025年10月・親会社 Jito Labs へ出資)

編集部の見解

執行の質を最大の売りにできるのは、Jito がブロック構築の層そのものを4年かけて自社で握ってきたからで、これは操作性やアグリゲーションで競う相手が短期には並べない土台です。ただしその優位が JTX の板で実際に有利な約定へ変わっているかを示す数字はまだ無く、現時点では実装された狙いとして読むのが誠実な段階です。

読者の判断で切り分けが要るのは「エアドロ」の扱いです。JTX 自身が配る独自トークンは無く、価値は JTO の買い戻しへ向かうため、独自トークンの配布を目玉にする Lighter のような取引所とは価値の行き先が根本から異なります。

Solana や Base 上で $JTX を名乗るトークンは全てなりすましで、これを買う行為は案件の設計とかみ合いません。紹介で得られるのも将来の配布期待ではなく、取引手数料の分配というキャッシュです。

それでも、配布を当て込んだ取引がローンチ直後の勢いを一部つくっている可能性は否定できません。

見えていないものも多く、対応地域や日本からの利用可否、正式な料率の全体像、そして JTX 板そのものの出来高は公表待ちです。トークン化株式まで含む品揃えは客層の広さとして効きますが、一番の売りである執行を額面通りに測るには、これらの実データが要ります。

参加方法・始め方

使い始めは少額で、公式ドメインと手数料を確かめながら進めるのが安全です。

  1. 公式サイト jtx.com にアクセスする(jtx.trading などの類似ドメインや、Solana・Base 上で $JTX を名乗るトークンは無関係のなりすまし=触らない)
  2. Solana 対応ウォレットを用意する(サインアップは Privy 経由でメールまたはウォレット接続)
  3. ウォレットを接続し、USDC など少額で対応銘柄を1つ試す
  4. 発注画面で現物の成行・指値と、プラットフォーム手数料、約定内容を必ず確認する
  5. 対応地域や日本からの利用可否は公式に明示がないため、利用前に規約と対応状況を自分で確かめる

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まとめ

JTX で読者が実際に評価しているのは「エアドロ」ではなく、Jito のブロック構築スタックを受け継いだセルフカストディ型の現物取引の場そのものです。独自トークンを持たず手数料が JTO の買い戻しへ向かう設計は分かりやすい一方、板の実データや対応地域・料率の全体像が公表されるほど、その執行の強みを判断で測りやすくなります。

出典

  1. PR Newswire(2026)— https://www.prnewswire.com/news-releases/jito-labs-launches-jtx-a-platform-purpose-built-for-professional-traders-302830219.html
  2. Crypto Briefing(2026)— https://cryptobriefing.com/jito-jip-38-jtx-trade-buybacks/
  3. Fortune(2026)— https://fortune.com/2026/05/05/solana-jito-consumer-trading-app-50-million/
  4. Solana Compass(2026)— https://solanacompass.com/learn/jtx-guide-jitos-self-custody-trading-platform-for-solana
  5. CoinDesk(2026)— https://www.coindesk.com/tech/2026/05/05/jito-labs-launches-jtx-as-self-custody-trading-heats-up-on-solana

免責事項

  • 本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。
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  • 本記事上に掲載又は記載された一切の情報に起因し又は関連して生じた損害又は損失について、当社、筆者、その他の全ての関係者は一切の責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。

この記事を監修した人

新井 進悟

新井 進悟

株式会社ロクブンノニ 代表取締役

2013年に東京理科大学大学院(経営工学専攻)修了後、Web・アプリ・広告業界の複数社でエンジニア、データサイエンティスト/データアナリストとして従事。2017年頃から仮想通貨・ブロックチェーン領域に携わり、2018年1月に株式会社ロクブンノニを設立、同年2月にブロックチェーン特化型メディア「Crypto Times」をローンチ。業界歴は約9年。DeFi・L1/L2プロトコル・トークノミクス・ZKP・国内外の規制動向を専門領域とし、自身でもオンチェーンでの資産運用・リサーチを日常的に行う。数百本以上の記事執筆・監修を担当し、国内外カンファレンス登壇、DeFi資産運用セミナー講師、KOLアンバサダープログラム運営など実績多数。

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