Tori Finance(トリ)とは|合成ドルtrUSDとCoresポイント獲得方法解説
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目次
Tori Finance(トリ)とは、機関グレードのマーケットニュートラル戦略をオンチェーンの合成ドルに包んだ、Ethereum 上の利回りプロトコルです。利回りトークン strUSD が狙う年率は最大約15%で、その源泉はトークン報酬のばらまきではなく実際の取引収益にあります[1]。本日2026年6月23日、ポイント制度「Cores」のシーズン1とプレデポジットが同時に始まり、トークン未発行のいま参加の最速タイミングが来ています[2]。
Tori Finance と trUSD の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| チェーン | Ethereum メインネット(他EVMは Planned/TBA) |
| カテゴリ | DeFi/利回りプロトコル/合成ドル(ステーブルコイン) |
| ステージ | mainnet(2026-03-24 ソフトローンチ)+ Cores Season 1 進行中 |
| 資金調達 | Delphi Ventures 主導のシード(額・評価額は非公表) |
Tori が扱うのは2種類のトークンです。ひとつは合成ドル(synthetic dollar)trUSD で、USDC や USDT のような法定通貨担保型とは違い、運用ポジションそのものが裏付けになります[3]。もうひとつは trUSD をステークすると受け取る利回りトークン strUSD で、リベース(残高増加)ではなく strUSD と trUSD の交換レートが時間とともに上がる「価値増価型」で利回りが自動的に蓄積します[4]。ユーザーは USDC/USDT を trUSD にスワップし(最低額なし・KYCなし・いつでも償還可)、ステークして strUSD を持つだけで、生成利回りに対する10%のパフォーマンスフィー差し引き後の利息が積み上がる設計です。
オンチェーンで読める trUSD の流通供給は本記事執筆時点で約11,002 trUSD でした[5]。これは本日ローンチした初日の規模で、利回りの良し悪し以前に「まだ資金が入っていない超初期」だと正直に押さえておくのが実態に近いです。
利回りはどこから来るのか
Tori の核心は、利回りの出どころが「実取引収益」である点と、その収益源を一本に頼らない設計にあります。手法はすべてデルタニュートラル、つまり暗号資産の価格がどちらに動いても損益が相殺されるようにロングとショートを組み合わせ、市場の方向性に賭けずに利ざやだけを取りにいきます。具体的には、最大の配分を置くマネーマーケット運用に、無期限先物のベーシス裁定(現物と先物の価格差を取る)、そして限月の異なる先物間のカレンダースプレッドを束ねています[6]。
なぜ「一本に頼らない」ことが効くのか。先行する Ethena の USDe が代表する単一ベーシス取引型は、利回りが資金調達率(ファンディングレート、perps の保有コスト)に大きく依存し、相場が弱気に傾いてこの率がマイナスへ反転すると利回りが急減・逆ザヤになりかねません。Tori は収益源を複数戦略に分散することでこの変動を均し、ドローダウンを抑えながら最大約15%という目標利回りを狙う、という設計思想です。利回りを支えるもうひとつの柱が準備金の透明性で、裏付け資産は Accountable による暗号学的証明でリアルタイムに Proof of Reserves 化され、Hypernative が24時間体制で異常を監視します[7]。準備金開示やスマートコントラクト監査、ステーキングでの利回り蓄積といった機能はこの分野なら標準装備で、差がつくのは「収益源の分散」と「リアルタイム準備金証明」の組み合わせです。
ただしこの差別化が「今」効くかは別問題です。戦略分散は利回りの安定という質の優位で、相場が荒れる局面でこそ価値を発揮しますが、供給がまだ約1.1万ドル規模の初日では、その安定性を実戦で評価できるだけの運用実績も流動性もこれからです。質の高さは設計上は合理的でも、効果が数字で見えてくるのは規模が育ってからになります。
trUSD・strUSD のトークン情報
いま市場で手に入る Tori のトークンは、合成ドル trUSD と利回りトークン strUSD の2つだけです。ガバナンスやエアドロ用の「Tori トークン」はまだ発行されていません(pre-TGE)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ティッカー | trUSD(合成ドル)/ strUSD(利回り) |
| 状態 | trUSD・strUSD は稼働中、ガバナンストークンは未発行 |
| 基軸 | USDC/USDT(Ethereum) |
| TGE | 未定(トークン未発行) |
| ポイント | Cores が将来 Tori のステークに転換すると公式明言[2] |
trUSD のコントラクトは Ethereum メインネットの 0xd0580192E98eA6CEB9c7b6191Ed2E27560911697 で稼働しています[5]。トークンの総供給・配分・Cores の転換比率はいずれも未公表で、配布規模を推計で語れる材料はありません。つまり現時点で「触る」とは、将来のトークンを見据えて Cores を貯めにいく行為であって、すぐ売買できる対象を買うことではない、という整理になります。
Cores ポイントの貯め方
Tori が公式にエアドロと明言しているわけではありませんが、ポイント Cores は「プロトコルの成長への貢献に付与され、将来 Tori のステークに転換する」と明記されています[2]。資格は Ethereum 上で trUSD を保有する、strUSD としてステークする、あるいはプレデポジット Vault に USDC/USDT を入れる、のいずれかで、最低額・地域制限・認定投資家要件はありません。
最も大きいのがプレデポジット期のブーストで、手数料無料・Cores 2倍ブースト・30 Cores/$/日(実効60 Cores/$/日)が付き、公式は「今後で最高のブースト」と位置づけています[8]。その代わりプレデポは30日のハードロックがあり、その間は引き出せません。資金を縛りたくないなら、通常フローとして trUSD にスワップしてステークするだけでも保有・ステーク中に Cores は貯まります。友人を招待すると、相手が獲得する Cores の10%が上限なしで自分に入り、相手の取り分は減りません[9]。リファラルリンクはアプリの Activities タブで取得できます。
直近の動きは下のとおりで、本日が制度開始の起点です。
| 日付 | できごと | 出典 |
|---|---|---|
| 2026-06-23 | Cores Season 1 開始+プレデポジット Vault オープン(RockawayX が Upshift 経由でキュレート、上限$50M、2xブースト、30日ハードロック) | [2][8] |
| 2026-03-26 | Nethermind による全プロトコル監査完了(Sherlock 監査は1月に完了済み) | [10] |
| 2026-03-25 | Delphi Ventures 主導のシードラウンド完了を発表(ScaleX Ventures も参加・額/評価額非公表) | [1] |
| 2026-03-24 | trUSD を Ethereum でソフトローンチ(Ethena 型の合成ドル、最大約15% APY の strUSD) | [11] |
Ethena・Noble との違い
Tori は合成ドル×デルタニュートラルというカテゴリの後発で、先行する Ethena と、ステーブル発行で実績のある Noble が比較の軸になります。規模では到底かなわず、差をつけにいくのは設計面です。
| 項目 | Tori Finance | Ethena | Noble |
|---|---|---|---|
| 主トークン | trUSD(合成ドル) | USDe(合成ドル) | USDN/USDC 発行 |
| 利回りの源泉 | 複数戦略分散(MM+ベーシス+カレンダー) | 主にベーシス取引 | ステーブル発行・配分 |
| 流通供給(実測) | 約1.1万 trUSD[5] | Tori より桁違いに大 | 約431万 USDN[12] |
| チェーン | Ethereum | Ethereum 他 | Cosmos/EVM 移行中 |
供給規模で見れば Tori はまだ初日の極小で、採用も流動性もこれから積み上げる段階です[5]。後発が狙うのは「利回りの源泉を一本に頼らないことで変動を抑える」という質の差で、それが実需に結びつくかは今後の運用実績と規模の拡大しだいです。同じ合成ドル系では Falcon Finance や Usual、Resolv も参考になります。
編集部の評価と期待値
| 評価軸 | レーティング | 根拠 |
|---|---|---|
| バリュエーション | 不明 | トークン未発行・調達額/評価額も非公表で測れない |
| 投資家の質 | 中〜高 | Delphi Ventures がシードをリード[1] |
| トークン設計 | 未確定 | Tori トークン未発行、Cores の転換比率も未公表[2] |
| 工数対リターン | 中 | 入金・ステークは軽いが報酬は未保証 |
| リスク | 中〜高 | 合成ドルのデペッグ・ファンディング率反転・ロック |
編集部としては、Tori を「今すぐ大きく賭ける案件」ではなく「少額で点を置いておく価値のある初期案件」と見ています。バッカーに Delphi が付き、ポイントが本日開始の最速タイミングで、しかもプレデポ期のブーストが今後最高と明言されている点は、早期参加の優位がはっきりしている数少ない組み合わせです。一方で報酬はトークン未発行ゆえに一切確定しておらず、期待値の上振れは「将来トークンが配られ、Cores が良い比率で転換される」という前提に乗っています。
対象者別に言い切ると、ステーブルで利回りを取りたい既存 DeFi ユーザーには、少額の trUSD ステークは合理的です(規模が育つまで様子見でも遅くはありません)。エアドロ狙いで資金拘束を嫌う層は、30日ロックのプレデポは見送り、通常フローで Cores を貯めるのが現実的です。逆に、確定した報酬がないと動けない層は今は触らない判断でかまいません。
触る前に確認すべきリスク
最も重いのは、得られるものがまだ「点」でしかないことです。Tori トークンは未発行で、Cores のトークン換算比率も配布規模も時期も未公表のため、いま入金しても将来のリターンは保証されません。早期優位は本物でも、それは「報酬が確定している」ことを意味しません。
プレデポジットの30日ハードロックも実害が出やすいポイントです。最大ブースト目当てで USDC/USDT を入れると、その期間は相場が急変しても引き出せません。短期で動かす予定の資金や、生活防衛資金を入れるべきではありません。資金を縛りたくなければ通常フローのステークに留めるのが安全です。
仕組み由来のリスクも残ります。合成ドルは裏付けの価値が崩れればドルから乖離(デペッグ)し得ますし、利回りの一部を支える先物戦略は資金調達率が反転すれば収益が縮みます。監査は Sherlock と Nethermind が実施済みですが[10]、スマートコントラクトのリスクがゼロになるわけではありません。本記事は投資助言ではなく、入金前に必ず公式の最新条件と自分のリスク許容度を確認してください。
よくある質問
Q. Tori のエアドロはいつ、いくらから参加できますか? Cores の Season 1 は2026年6月23日に始まっています。最低額の要件はなく、trUSD を持つかステークする、もしくはプレデポジットに入金すれば点が貯まります。ただしトークンの配布時期(TGE)は未定です。
Q. プレデポジットと通常のステーク、どちらが得ですか? ブーストは圧倒的にプレデポ(2倍・実効60 Cores/$/日)ですが、30日のハードロックが付きます。資金を縛れるなら点効率はプレデポ、いつでも動かしたいなら通常フローのステーク、という使い分けになります。
Q. 日本から利用できますか?元本は安全ですか? 地域制限や KYC は設けられていません。ただし合成ドルはデペッグやスマートコントラクトのリスクがあり、利回りは保証されません。元本保証ではない点は前提にしてください。
Q. trUSD と strUSD の違いは? trUSD はドルに連動する合成ドルそのもの、strUSD はそれをステークして利回りが乗ったトークンです。strUSD は残高が増えるのではなく、trUSD との交換レートが上がる形で利息が反映されます。
参加方法・始め方
Cores が本日始まったばかりで早期優位が大きいため、触るなら早い段階で動線を作っておく価値があります。
- EVM 互換ウォレット(MetaMask/Rabby/Coinbase Wallet/WalletConnect 等)を用意し、URL が app.tori.finance であることを確認して接続する。
- ガス用に少額の ETH と、原資となる USDC または USDT(Ethereum メインネット)を用意する。
- 最大ブースト狙いならプレデポジット Vault に USDC/USDT を入金する(手数料無料・2xブースト。ただし30日ハードロックに留意)。
- 通常フローなら USDC/USDT を trUSD にスワップし(最低額なし・ワンタイムの approve が必要)、trUSD をステークして strUSD を受け取る。
- アプリの Activities タブで Cores 残高と自分のリファラルリンクを確認し、招待で相手の Cores の10%を上限なしで獲得する。
関連リンクは以下にまとめます。
👉 Tori Finance のアプリで Cores 参加を始める
まとめ
Tori Finance は、利回りの出どころを一本のベーシス取引に頼らず複数の機関戦略へ分けることで合成ドルの利息を均そうとする、後発ならではの設計に賭けたプロジェクトです。読みどころは技術の妙よりも「タイミング」で、ポイントが本日始まり最大ブーストが今後最高と明言されたいま、少額で点を置いておく動きには分があります。ただし手にしているのは確定報酬ではなく将来への賭け札であり、縛れる資金の範囲で、規模が育つかを見ながら付き合うのが現実的な距離感です。
出典
- PANews(2026年)— https://www.panewslab.com/en/articles/019d24a9-7508-7621-9040-5569a9715caf
- Tori Finance Docs「Cores」(2026年)— https://docs.tori.finance/resources/cores
- Tori Finance Docs「trUSD」(2026年)— https://docs.tori.finance/products/trusd
- Tori Finance Docs「strUSD」(2026年)— https://docs.tori.finance/products/strusd
- Tori Finance Docs「Contract Addresses」/Ethereum RPC totalSupply 実測(2026年)— https://docs.tori.finance/resources/contracts
- Tori Finance Docs「Strategy Overview」(2026年)— https://docs.tori.finance/strategy/overview
- Tori Finance Docs「Security Overview」(2026年)— https://docs.tori.finance/security/overview
- Tori Finance Docs「Pre-Deposit」(2026年)— https://docs.tori.finance/resources/pre-deposit
- Tori Finance Docs「Referral」(2026年)— https://docs.tori.finance/resources/referral
- Tori Finance Docs「Audits」(2026年)— https://docs.tori.finance/security/audits
- Bitget News(2026年)— https://www.bitget.com/amp/news/detail/12560605302940
- Noble Docs/Cosmos LCD supply 実測(2026年)— https://docs.noble.xyz/
免責事項
- ・本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。
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この記事を監修した人

新井 進悟
株式会社ロクブンノニ 代表取締役
2013年に東京理科大学大学院(経営工学専攻)修了後、Web・アプリ・広告業界の複数社でエンジニア、データサイエンティスト/データアナリストとして従事。2017年頃から仮想通貨・ブロックチェーン領域に携わり、2018年1月に株式会社ロクブンノニを設立、同年2月にブロックチェーン特化型メディア「Crypto Times」をローンチ。業界歴は約9年。DeFi・L1/L2プロトコル・トークノミクス・ZKP・国内外の規制動向を専門領域とし、自身でもオンチェーンでの資産運用・リサーチを日常的に行う。数百本以上の記事執筆・監修を担当し、国内外カンファレンス登壇、DeFi資産運用セミナー講師、KOLアンバサダープログラム運営など実績多数。



